『なる！看』 第35号

看護学校受験ガイド　なる！看（第35号 1999年9月24日発行）

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１．お知らせ
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「なるてん」という数学の添削サービスをスタートしました。看護専門学校の頻出問
題、パターン問題を集めましたので、問題を見て自分の問題集で類題をやるだけでも
いい対策になります。ご利用ください。短大対策用の問題も近くアップします。
なるてん
http://www.narukan.com/naruten/tensaku.htm

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２．なるかんゼミ
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今回は、志望校の見直しについてです。
受験の原則は（１）志望校を決める　（２）その志望校を必ず受験する　の２点で
した。この原則、実行するのは受験生にはなかなかむずかしいようです。

志望校を決めることの重要性は、このマガジンで何度も繰り返してきました。では
どうしたら、その志望校に合格できるのでしょうか。それは、「志望校に出願して
受験する」ことです。そんなことは当たり前とおっしゃるかもしれませんが、決し
て「当たり前」ではないのです。

自分が決めた志望校を入試のとき受験する。これは簡単なようで決して簡単なこと
ではありません。読者の皆様でも、受験勉強をスタートした時点で決めた志望校と
今の志望校が同じという人は、むしろ少数派なのではないでしょうか。なぜ当初の
志望校になかなか合格できないか。理由の第一は「受験しないからです」「受験し
たけれど、落ちた」という人は割と少ないものです。受験するところまでいかず、
志望校を変更して出願しなかったというのが一番多い理由です。

なぜ志望校を変えちゃうのでしょうか。まず第一は志望校への思い入れが少ないと
いうことがあります。「どうしても○○学校へ」という強い思いがないわけです。
しかし、これは、看護学校に入ることが皆様の受験勉強の目的なのではなく、看護
婦・看護士という専門職として働くことが目的なわけですから、特定の学校にあま
りこだわる意味はないかもしれませんね。それでも、偏差値60以上の短大や大学を
目指す人は、「○○看護学校命」くらいの強い思いがないとなかなか合格できない
のも事実です。

志望校を変える最大の理由は、やはり「成績不振」そして、そこから発生する「受
かりそうにない」という思いでしょう。読者の中には、毎日この不安な思いと闘っ
ている方もたくさんにいらっしゃるかも知れません。受験勉強というのは非常に単
純です。試験範囲も明確に決まっているし、試験日もはっきりしている。およそ社
会にある様々な競争の中でももっとも単純かつ安易なものだと思います。

そしてほとんどすべての努力が自分一人で可能なわけです。人間関係によって足を
引っ張られることもないし、だれかに中傷されるわけでもない。むしろまわりの人
はみな「がんばれ」と応援してくれます。

さらにコンクールではありません。一位になる必要はないのです。ですから、まず
自分の弱い気持ちに負けないで、自分ができる精一杯の努力を入試まで続けられれ
ば、第一志望はダメでも併願校のどこかに合格するということはだれにでも可能な
ことです。

受験勉強をはじめる時に、最初に決める志望校というのは「身のほど知らず」のレ
ベルの高い学校が多いですね。目標が高いからこそ、もちろん苦労も多いですがそ
の分努力もたくさんしますからその志望校に見合う程度に学力も高くなるのです。
でもある程受験のことがわかってくると、最初の志望校が「自分にはとても無理」
に思えたり、他の学校の方が受かりやすいように思えたりして、この時期多くの方
が志望校のレベルを落とし、入試科目のダイエットを図ります。

どこかに合格しなければという必死の思いと悩んだ末の決断ですから、それはそれ
で尊重しますが、最初に決めた志望校目指して精一杯の努力をやったかどうか、そ
の点をあいまいにしないでください。普通の人間なら文字通りの「必死の努力」な
んて、一生のうちでも数えるほどしかしないものです。「もうダメかも」って思う
人は、今こそがその必死の努力をすべきときです。

皆様は看護学校に合格後に間違いなくこの「必死の努力」を要求されます。受験勉
強はマイペースでできる分、いくら必死でやったとしても「甘い努力」と言えなく
もありません。それすらもできないまま、やらないまま、ここまでずるずる来て、
志望校を変えているというのでは、その変えた志望校にも受かりにくい。これは、
大体そういう傾向にあると断言できます。

時間、仕事、お金と様々な要因が重なっていますから、「そう簡単ではない」とい
う声も本当でしょう。でも入試まで複雑にしてはいけません。先ほども書いたよう
に、入試は単純です。それを受験する側が複雑に捕らえてはいけません。受験科目
難易度、日程、倍率、今年はその学校の受験生が増える，減るというウワサ、こう
した種種雑多な情報をいっぱい頭に詰め込んで絶えず「考えている」受験生も多い
のです。

そんな「多変量解析」のような複雑さを入試に持ちこむのは、予備校はある面そう
したデータがメシの種ですから当然として、受験生まで真似することはありません。
受験校の過去問やボーダーラインが公表されていれば、どうやったらそれを１点で
も上回れるか、また過去問もボーダーラインも公表されていないのなら、とりあえ
ず模試の自分の偏差値を50以上にするか、模試も受けないのなら、看護受験用の問
題集や参考書を最低１冊でよいから「これは全部できる」と自信をもっていえるよ
うに復習するか、このどれかを実行するだけです。

これから先の安易な志望校の変更、安易というのは精一杯の努力をしないままに、
弱気に支配された状態で志望校を見直すことを言います。それは、さらなる怠慢と
根拠のない「なんとかなる」という安心感を生み、結果として「全滅」につながる
多くの受験生が歩みがちな危険な道です。

できればこれから先は志望校を変えないで、少なくとも第一志望校は必ず受験する
ことにして、併願校のレベルを落とすなどの対策をしながら、たとえ無理かもしれ
ないけれどできるだけやってみるという思いで、第一志望校目指してがんばるとい
うのが一番いい結果を生みます。

志望校を変えたくなったとき、弱気に支配されているとき、それは「結果」＝不合
格に思いがいっています。失敗を想像しながらどんな努力をしても成功にはつなが
りません。高校球児は試合前のインタビューでは「精一杯やります」「全力でがん
ばります」「絶対勝ちます」と言っていますね。これは自分ができることを精一杯
がんばってきた人の言葉です。精一杯がんばっているときは、その結果について自
分から口にすることはあまりありません。特にマイナスの結果は絶対に口にしない
ものです。もしあなたが合格不合格ばかり気になるというのであれば、まだまだ精
一杯の努力をしていない証拠です。

苦しくなってきたのは皆さん同じです。どうかここで逃げないで、もう一段の高み
をめざしてがんばりましょう。

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３．看護受験Ｑ＆Ａ
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─ 質問 ──────────────────────────────────

なるかんさん。こんにちは。
都内に住む３０歳主婦です。
なるかんさんのＨＰ、いつも参考にさせて頂いております。

この夏に看護婦になる事を決意し、９月から予備校に通っています。
しかし、予備校の授業はほとんど過去問対策に移っており、私の様に「基礎からも
う１度」という人にはかなり厳しいスケシュールとなっています。
実際、授業についていくだけで精一杯。
特に数学・英語は基礎が出来ていないと実感しています。

しかし、予備校の授業は毎日すすみます。復習が授業のペースに追いつかない為、
かなり悪循環になっています。このままだと、何も身につかないまま受験日を迎え
てしまいそうです。今後、どの様に勉強していくのが得策でしょうか？
良いアドバイスをお願い致します。

─ 回答 ──────────────────────────────────

メールありがとうございます。なるかんです。

受験勉強をいつからスタートするにしても、スタートラインは自分のレベルに合わ
せて、それもできるだけ低い目に設定してスタートしたほうが結局はよい結果につ
ながります。そういう意味では、リターン受験の方は、ある程度の基礎ができるま
では「自習」が一番効率的です。

たとえば数学について言えば、一つの公式、一つの定義を使って解くのが教科書の
例題レベルだとしたら、入試問題ではまず、ここでこれを使って、次にこれを使う
という具合に、２つ以上の公式や考え方を組み合わせる必要のある問題が多い。教
科書の例題レベルが十分解けないのに、いきなり入試問題ではちょっとギャップが
大きすぎるかもしれません。

予備校では入試問題をベースにした「演習」中心の授業が多いですから、テキスト
の問題の半分くらいは自力で解けないと苦しいです。まして、この時期なら受講の
前提とされる学力がもっと上になっているでしょうから、復習によほど時間をかけ
ないと何も身につかないままになります。

国語や理科は予備校の授業がそのまま活用できるでしょう。英語や数学は、自分が
確実に理解できるレベルからスタートしましょう。場合によっては中学レベルから
やり直す必要もあるかもしれません。数学ならは、文字式の計算と１次、２次の関
数、三平方の定理と無理数の計算、方程式と不等式がポイントです（看護婦３年課
程の受験生の場合。准看護学校の場合は、全範囲が必要）

こんなことでは間に合わない。そういって焦っても、他に方法がないのです。それ
に中学レベルの復習なんてそんなに時間はかかりません。また、それですら時間が
かかるというのなら、看護婦３年課程は無理です。准看護学校からはじめたほうが
いいかもしれません。

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４．口コミ情報への書き込みより（皆様からお寄せいただいた情報を掲載します）
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たい、あるいは書き込む学校を検索して（学校名の一部で簡単に見つかります）
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